2009年02月08日
川越 西武鉄道の休止線・安比奈線
少し前になりますが、お天気の良い日に郊外の南大塚まで。
この西武新宿線南大塚駅の脇からの西武鉄道の休止線「西武安比奈線」の跡を散歩して来ました。
安比奈線は西武鉄道の入間川からの砂利運搬のための路線でしたが、1967年からながらく休止状態になっていて、一部では路線内に道路橋が出来ていたりと廃止に近い状態になっています。
前々から廃線跡を紹介するウェブサイトなどにアクセスが楽で見やすいと紹介されていましたので気になっていて、散歩がてら見に行ってみる事にしました。
南大塚の駅を北口に出ると、北に向かって弧を描くように路線跡が走っています。
駅の近くには踏み切り跡の部分のみ線路が残されていて、その後は国道16号線までは柵に囲まれて比較的整備された状態で架線、線路が存在しています。
国道16号の踏み切り部分は線路がほとんどアスファルトに覆われてしまっています。
国道を渡ると住宅街をしばらく走っていきます。
この辺も西武鉄道が柵を設けて立ち入り禁止にしていますが、中には植木鉢が置かれたり花壇が出来たりしてしまっています。
やがて住宅地を抜けると長閑な田園地帯を走っていきます。
途中にガーター橋が田んぼの中にあったりします。
しばらく行くと線路は森を抜けて入間川の土手を越え、いよいよ河川敷に入っていきます。
また短い鉄橋があります。
危ないので渡らないでくださいと表示があり、下の小川に板が掛けられていました。
(最初の写真はこの鉄橋の横から撮影したもの)
ここからは築堤の上を行く森林の散歩道という感じで映画「スタンド・バイ・ミー」を思わせるような風景の中を行きます。
やがて線路は八瀬大橋への取り付け道路で完全に遮られている場所に到着します。
橋の下を潜って裏側に出ると再び線路が続きます。
河川敷の草原の中をしばらく進むと、やがて終点の安比奈駅跡に到着します。
この辺りは凄い藪と蔓草の中に架線の支柱が見られるだけで、ほとんど線路は確認できませんでした。
この路線は全長3.2キロの短い区間に宅地、田園地帯、森の中、河川敷と次々に景色が変わる表情豊かな路線跡で散歩に適しています。
ただ、終点の周辺はひどい藪なのであまり見るところもありません。
河川敷の畑脇で止めておくのが無難です。
この路線ですが、私は南大塚駅前に親戚の家があって子供の頃に訪れた際に見た記憶が鮮明に残っています。
当時はまだ線路がしっかり残っていて、いったい何所に続く線路なのだろうかと思っていました。
散歩途中、終点近くの線路沿いに古い転轍機が転がっているのが印象的でした。