2017年03月05日
神奈川県茅ヶ崎市 不二の湯
神奈川県茅ヶ崎市今宿の銭湯「不二の湯」。
おそらく神奈川県で唯一の浴場組合非加入銭湯である。
その存在は以前から確認していたがなかなか立ち寄る事が出来ずに今迄自分的には懸案となっていた。
地元の人以外にはあまり訪れる人がいないためか情報も少なく気になっていた。
不二の湯は国道1号線の今宿交差点から寒川神社への古い街道沿いにある。
隣の不二ブロックという建材を扱う会社の経営らしく、駐車場もそちらの敷地に止められるようになっている。
外観は素っ気ないコンクリートの建物に長い「ゆ」と書かれた暖簾が掛かる。
下足スペースには古い傘立て。
下足箱は富士鍵である。
男湯は左手、中に入ると番台式である。
入口側の立ち上がりが高いちょっと変わった形の番台。
入浴料は神奈川県公定料金と同じ470円。
脱衣場もシンプルで素っ気ない感じ。
入口側壁に会社のロッカールームにあるようなスチール製の灰色ロッカーが二段に並ぶ。
他に脱衣籠があり、ほとんどはそちらが使われているようだ。
他に木製テーブルと古いビニールレザーのソファが置かれている。
浴室は白く塗られたコンクリート壁に石材タイルの張られた床。
どこか地方の温泉会館の共同浴場のような雰囲気もある。
奥壁側にやはり石材張りの浴槽があり左手2/3は浅い浴槽、右手1/3は深い浴槽となっている。
浅い方はちょっとぬるめになっており、深い方は結構熱くなっている。
浴槽の仕切り上に湯を撹拌する道具が置いてあり、相客が使用していた。
カランは両壁側と中央に鏡の無いシンプルな島カラン。
シャワー付きは外壁側脱衣場寄りの三基だけで、何故かこちらには鏡が無くてほとんど利用されていないようであった。
イスは緑の永久イス、桶はケロリン。
入浴時には相客は二人であったがすぐに出てしまい、やがて貸切状態に。
浴場は道路沿いにあるが浴室は奥まっているためかクルマの音もほとんど聞こえずにわずかに湯の音だけが聞こえる。
自分の使うタオルと湯の音だけが響き渡るただただ静寂な空間である。
これも悪く無い、いや、なかなか良い。
いつもの銭湯の入浴ではなかなか味わえないちょっと不思議な感覚であった。
以前に撮影した昼の不二の湯。